kounankunobachoのブログ

横浜生まれ、横浜育ちのBayStarsのファンです。大阪在住が長くなり、故郷とのつながりを唯一感じられるのがベイスターズ。選手、監督、スタッフの気持ちになったつもりで、応援しています。

DeNA.今季、更なる飛躍を遂げた一番中堅・桑原選手を評す

 中畑DeNA体制3年目の2014年、対巨人戦新潟の試合でニューヒーローが誕生した。福知山成美出身の3年目桑原将志。翌日以降の巨人戦でもマシソンの150キロの直球をはじき返し、「巨人キラー」の活躍をした。
 この年のファームの打撃成績を見て、筆者は桑原が打率2割5分程度でありながら、四球を上手に選び出塁率が高いことに注目していた。いつ上に上がってもおかしくないと予測した。上述の巨人戦に先立つ阪神戦で、一軍抜擢。メッセンジャーの直球を10球以上粘るという打席を続け、中畑監督を驚嘆させた。ここで、スタメンでの起用が決まった。


 この2014年、桑原の狙い球はほぼ直球。直球に関しては、相当に上手い。プルヒッターのようで左翼線の2塁打、詰まったポテンヒットが印象深い。
 次年度2015年の活躍も期待されたが、縦に落ちる変化球への対応がまずく、三振が増加した。

 そして勝負の年2015年は、当初は右翼の守備要員・一打席の代打起用もあり、また乙坂、関根と併用されている時期もあった。しかし、「桑原の中堅の守備力はセリーグでも1,2のレベル」とラミレスが評し、1番センター桑原が定着した。交流戦明けの6月下旬である。


 打率については、6月まで、すなわちレギュラーを完全なものとする以前は、3割をキープしており、早く規定に乗れと祈る思いであったが、フル出場が続く中で、徐々に打率は低下。やはり5打席を集中力をもって打席に立つのは難しいのかと思いを巡らせていた。


 おりしも、2年目倉本が打率三割をキープしており、彼の打撃を評し、「反対方向へ打球を飛ばせる」ことを、その成績の条件だと指摘するものがおおかったから、はやり引っ張り傾向の強い桑原に、3割は難しいのかと嘆息した。


 今季よりベイスターズに来られた小川打撃コーチと桑原は、「ポジションが外野手であるから、いずれ単打のみの打者であれば、もの足りないとみられる時期が来る。したがって、長打を打てる打者になろう」との目標を設定し、毎試合後の全打席の良しあしを振り返るようにしているという。この心がけ、すなわち長打を追及するという点は、桑原が生き残るうえで必須となるはずであり、ぜひ身に着けてもらいたい。モデルとなるのは、元阪神の真弓明信だろうか。目指せ、「ハマの核弾頭」。


 桑原の強みは、下位打線でつくったチャンスを持ち味の勝負強いバッティングで、ことごとく得点にしてしまうところにある。この、下位打線での得点に絡むという点では、桑原の右に出る者はいない。一番梶谷、石川、荒波、倉本、誰もが物足りない。得点圏打率は、高山(阪神)の.380に次いで2位(.370)。桑原を、「ハマの走者スイーパー」と形容しよう。


 桑原を評する言葉で一番定着するのが、「ハマの元気印」だろうか。中堅守備では、前後左右のライナーを判断良く、好捕する。ここ数年の上達が著しく、また思い切りの良さが、プロ向きとみられる(中畑談)


 もう一つ、彼を形容する言葉に、「ハマのムードメーカー」があった。ヒットを打った時、ベンチとその喜びを交歓したり、雨天中断のなか、相手チームのベンチ選手と盛り上がったりする、おちゃめな姿が見られた。ところが、今季は、本人いわく、「毎試合、がむしゃらにやっている」、「センターのポジションは絶対に渡さない」という決意で取り組んでいるようで、タイムリーを放ったのちも、ベース上で表情を崩すシーンは見られなくなった。


 こんな、決して体格も才能にも恵まれるわけではない、ひたむきな選手を応援していきたい。


 *最後に*
 今季、防御率0.88だった巨人菅野から、満塁弾を含む6打点を上げ、彼の防御率は1点台後半にさがった。この結果、今季菅野が先発完封を毎試合続けても、防御率0点台を達成する夢を粉砕してしまったことを、合わせて記録しておきたい。恐るべし、桑原。





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