kounankunobachoのブログ

横浜生まれ、横浜育ちのBayStarsのファンです。大阪在住が長くなり、故郷とのつながりを唯一感じられるのがベイスターズ。選手、監督、スタッフの気持ちになったつもりで、応援しています。

倉本降格、飛雄馬昇格の意図

昨日、我がDeNAベイスターズが福岡ソフトバンクホークスに8対0で敗れた。試合後、中畑監督は、「久しぶりのモスコーソの先発だったが、これまでと違い、力のないピッチングだった」と語り、たいへんさばさばした印象を残した。
 昨年、投手の柱として一年間先発ローテーションを担い、「彼が投げる時には、野手が安心して守ってられるじゃない?野手って、そんなところがない?」と語った中畑監督であったが、なんと2回で降板させた。今年度は、毎度不安定な立ち上がりをみせる高崎健太郎投手を1度、2回で降板させたことがあるのみで、思い切った決断。ここに監督の勝利への強い意志を感じる。
 二番手・平田投手は、ビハインドの展開で昨年もよい印象を残し、今登板も、ファームでの好投を上で続けられるかどうかのテストの意味合いもあったろう。3回を危なげなく抑え、序盤劣勢の試合展開での投手陣のワンピースがこれで埋まった。このことは投手スタッフにとって大きな収穫であったろう。
 同じく、三番手・国吉投手についてであるが、先日の同点の局面での失点と違い、やはりビハインド局面での複数イニングを想定したテスト登板であったが、ビハインド局面での登板には、安定感があると首脳陣は感じてよいだろう。
 
 さて、今回倉本野手と加賀投手の登録を抹消し、飛雄馬野手と田中投手を登録した。この点、中畑監督は、「無駄に元気なやつがほしい。オレみたいに・・・」と語った。この一軍とファームの入れ替えの意図はどこにあるのだろうか。この点があまり注目されていないので、ここでその意図を推測してみたい。


 
 これまで倉本野手は、「お前は打てなくてもいい、しっかり守備に集中してくれ」と、その役割を担わされてきた。そして、その勤めを十分に果たしてきた。出場機会は、徐々に先発メンバーから、守備固めへと、当人の打撃成績に合わせるように、役割を狭めてきたが、昨年度のベイスターズの失策数の多さからいえば、当然彼を一軍に置いておく意図は理解できた。しかし、5月中・下旬、貯金11からの一進一退と主力選手である筒香、ロペス両選手の離脱による得点力不足、そいて昨日の武田翔太による完封によって、打撃力をこの局面では、優先すると決断したやはり守備に難があるとはいえ、打撃力のある飛雄馬選手を選んだのである。何かを得るためには、何かを犠牲にしなければならない。英断である。


 
 飛雄馬が結果を残せるのか? その一点が期待する点ではない。むしろ、その思い切りの良さ、強気を表に出す態度だ。ベンチでの様子は、表情が写らないのでわからないが、明るい性格であるなら、なおよい。桑原がなぜ残されているのか? 同じ視点で考えてみるとよいだろう。


  今、ベイスターズは関根、桑原、飛雄馬など奄美のキャンプでしごかれ、やっと梶谷などの中畑一年目の指定強化選手を追いかけるガツガツした若手の勢いを必要としている。
 ミスのない、細かい野球が苦手な選手が多いベイスターズにおいて、とれる手段は「無駄に元気なヤツ」をベンチにいれることだけなのだろう。


  この四年間、毎試合のように観戦し、キャンプでもじっくり見る機会があった筆者には、そう思えてならない。