本日の中日との練習試合に山口俊投手が登板した。彼の投球を丁寧に観察した。

　投球の７割を内角に投じている。それがストライクであれ、ボール球であれ、打者が内角を意識してボールを待たざるを得ないことも十分に見て取れた。
　打者は内角を意識するあまり、真ん中直球も打ち損じがあり、また落ちる変化球に空振りしていた。内角中心の配球の成果が出ている。

　一方、先日の紅白戦で同じ本格派の国吉投手が投げていた。彼の場合、高めに浮く球が多い。また、それを修正すべく低めを狙うと、今度はワンバウンド投球となる。彼が依然、安定したフォームを固めるに至っていないことがはっきりした。このような状況では、自らピンチを作ってしまい、とても試合を任せることができない。いまだ安心した起用には程遠い。

　制球を安定させるためには、フォームを固めること。いち早く、それをものにしてほしい。江川が中畑元監督の求めに応じて、沖縄に来て、同じ課題を指摘して早や２年。いまだ、この点の課題がクリアされていない。国吉が先発起用を希望するのはわかるが、まずは自らの課題をクリアしてほしい。