kounankunobachoのブログ

横浜生まれ、横浜育ちのBayStarsのファンです。大阪在住が長くなり、故郷とのつながりを唯一感じられるのがベイスターズ。選手、監督、スタッフの気持ちになったつもりで、応援しています。

DeNA・正捕手はだれか、その前に注目すべきこと

 今季DeNAの正捕手は誰になるのか。高城、黒羽根、嶺井、戸柱のいずれかが選ばれると見られている。なによりここ数年、パスボール・ワイルドピッチによる後逸に、ファンは散々煮え湯を飲まされてきた。したがって、まずは捕手のブロッキング(ボールを後ろに逸らさず、前で止めること)が判断材料になるのは当然だろう。首脳陣も、前年にも増して、この点を考慮している様子で、ファンは溜飲が下がる思いだろう。さて、この中で誰がその座を射止めるか。大方の注目はこの点にあるが、その前に筆者は今季バッテリー・コーチに就任した光山英和コーチの仕事ぶりに注目している。


 光山氏は、元近鉄・野茂英雄の女房役として知られる。あのフォークボールを止めてきたわけだから、当然ブロッキング指導が期待される。『プロ野球ニュース』内で岩本勉が、光山氏の意気込みを伝えていたので、この点は安心している。


 光山氏の人柄を知る上では、西武コーチ時代のインタビューが参考になった。炭谷銀次朗の育成にかかわった光山だが、「今日は光山コーチのお勧めの選手を紹介していただきたいのですが」との問いに、「お勧めの選手を一人あげるのは非常に辛いんですよね。1軍に3人いますから、3人とも頑張ってほしいというのがあるので」と答えた。2番手、3番手捕手として長く過ごした非エリート捕手の彼が、DeNAのキャッチャー陣に分け隔てなく接し、皆の能力値を上げてくれると確信した。


 また、光山氏が解説者としても評判が高いことを知った。以下のブログ記事は、光山氏の解説の特徴を的確に伝え、バッテリー・コーチとしての手腕を想像させるものであるので、引用する。


「やっぱ、野球中継は解説者やねぇ わたしのお気に入りの解説者たち」『ひらりん牧師の部屋』(2009年7月22日 (水))
 ・・・その点からすると、やっぱりキャッチャー出身者の解説が断然おもしろい。そりゃそうだ。キャッチャーは守備における監督だと言われるように、1球毎にピッチャーにサインを出すだけでなく、守備陣に対しても守備位置などの指示を出してゲームを組み立てるのが役目なのだから。・・・そして、ダントツでおもしろい解説をしてくれるのが光山英和だ。名前は覚えてはいたが、純パ党の私でさえ現役時代の光山は影の薄い存在だった。しかし、彼もやはりキャッチャー出身だ。・・・


 私は最初、その解説が誰だか分からなかったが、その解説の言葉に「いったいこれは誰か」と注目させられ、何度か聞いているうちにあの近鉄の光山だと知った。野村克也の解説とは、また一味違うが、これほどの解説は聞いたことがないと思った。捕手出身者としての分析力とリードの先読みに長けていると評判だが、「彼は予言者か」と思うほどに結果を大胆に言い切るのである。結果論を述べるのでなく、結果が出る前に、結果を言うのだ、分かり易い言葉で、しかも、素人でも納得のいくプロの眼からの理由を添えて。
 試合結果としての勝ち負けを予測するのなんかではない。勝負は時の運でもあるし、チームの勝敗の結果は、打者対投手の一つひとつの戦いの積み重ねの結果だ。光山はその一つひとつの局面、打者と投手の対戦の結果につながるだろう彼の予測を視聴者に与えてくれるのだ。その打球の具体的な行方(セカンドゴロかショートゴロかとか、ライト前ヒットかレフトオーバーのツーベースか)の予測ではない。それは、その場面でバッターが打てそうか、ピッチャーが有利にたっているか、ということから、それぞれの局面で、バッターがどの球を待っているか、ピッチャーはどう攻めるべきか、何を待つべきか、どこに投げれば打ち取れるそうか、といったことを述べて、彼なりの結果の予測を伝えてくれるのだ。・・・。光山はそれ(生身で戦うそれぞれの心理や体調)を投手の顔の様子やしぐさ、打者の球の見送り方やファールボールの打球の様子などから読み取って、その彼なりの読みと結果の予測を、それこそ“解説”してくれるのだ。その眼は、キャッチャーとしてのものだ。彼の眼は「応援団席」にはない。テレビの前にあるのでもない。グランドのキャッチャーの場に居て、観たこと、感じたことを視聴者に語ってくれるのだ。それも明確な言葉で、分かりやすく、しかも即座に、そして大胆に!・・・。皆さん、騙されたと思って、光山の解説を聞いてみて下さい。・・・ 是非、是非、是非、一度聞いてみてほしい。それまでの野球観戦の考え方や観方が間違いなく変わるだろうから。(引用、終わり)


 テレビの前に座りながら、ホームベースを守る捕手になれる臨場感を味わえるとは、何とも贅沢だ。ブログ主は20人以上の解説者を取り上げ評しながら、こう述べている。これは信じないわけにはいかない。


 光山氏は、「投手の顔の様子やしぐさ、打者の球の見送り方やファールボールの打球の様子」を観察し、「即座に、そして大胆に」、次の予測を立てる。それを解説者でありながら、1球1球行ってきた。そうした彼がラミレス監督とともに、キャッチャーへ配球指導すること。このことが、DeNA捕手陣すべてに筆者が希望が持てる理由であり、また誰が正捕手であれ、昨年以上の成績を残すと期待できる理由である。




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