今日の寸評は、辛辣になる。先発陣で最もベテランの投手が、これでは話にならない。石田健大、砂田毅樹などの若手投手が試合を作れないのとは訳が違う。　

　

　実にひどい試合であった。すべての責任は、先発久保投手にある。ラミレス監督は、久保の面子を立ててか5回まで投げさせたが、3回でマウンドを下したい不甲斐なさだった。

　久保投手ほどの経験のあるベテラン投手、そして自らの投球術に自信をもつ投手が、連続四球で自らピンチを招き、自滅するなどという失態を犯すなら、もう先発を止めたほうがいい。野手が併殺をとり、二死までこぎ着けながら、フォアボール２つ。これが得点となった。

　フォアボール１つ出した段階で、ボールカウントを増やさず、ストライクゾーンで打者と勝負できた。もう一点。センター桑原への強烈ライナーがヒットになって1点追加されたが、あれも彼がなんとか久保を2失点で収めるために懸命にプレーした結果なのだから、理由にならない。どんな思いで若い野手が守っているのか。泣きたくなった。

　相手投手藤浪は、ストレートでストライクがとれず、実にフラフラしていた。付け入る隙が多分にあり、実際得点を上げただけに、初回以降も久保投手が野手のリズムを作らなかったために負けた。ボールカウントが多すぎる。今季、先発投手陣の中で最低の出来。まったく若手の見本にならない。後輩に先発の席を譲るべきだ。

　一つだけ擁護するところがあるとすれば、今日は抑えられる球が何一つなかったこと。そんな時でも、打たれてもいいから、ストライクゾーンで勝負してほしい。過去2シーズン、DeNAにいちばん貢献した投手は、久保投手。再調整し、倍返ししてほしい。

　

4月12日（火）阪神 vs. ＤｅＮＡ 4回戦

阪神は1点ビハインドの1回裏、ゴメスと西岡の連続適時打で3点を奪い逆転する。5回には無死三塁の好機に高山が犠飛を放ち、1点を加えた。投げては先発・藤浪が7回途中3失点。その後は小刻みな継投でリードを守り抜いた。敗れたＤｅＮＡは、7回に1点差まで迫るも及ばなかった。